はじめに

東京大学医学部附属病院精神神経科と首都圏の精神科医療機関の密接なネットワークにより精神科医療の質を格段に向上するための臨床と研究を推進します。

進行中の研究活動

  • fMRIを用いたうつ病診断脳回路マーカープログラム及びうつ病層別化脳回路マーカープログラムの有用性を検討するうつ病患者及び健常者対象多機関共同臨床研究
    研究概要
    うつ病の患者さんと健常者の方にご参加いただき、機能的MRI(fMRI) 画像から算出される情報を元にうつ病の診断や層別化をおこなえるプログラムの有用性等の検証をおこなう臨床研究です。
    リクルート方法

    UT-CRIP参加機関では、本研究への参加条件を満たす可能性があると判断された通院患者さんに対して、本研究に関する研究案内をお渡しいただきます。患者さんが研究参加に関心を持った場合、患者さんご自身が東京大学に連絡を取ることにより、正式な説明同意取得を経て参加登録へと進みます。

    リクルートの関連資料

    ・参加条件(医師確認用)

    参加条件(選択除外基準)の概要等を記した資料です。

    ・研究案内_横断調査群(患者配布用)

    「横断調査群」の対象となる可能性のある患者さんにお渡しいただく資料です。

    ・研究案内_通常診療群(患者配布用)

    「通常診療群」の対象となる可能性のある患者さんにお渡しいただく資料です。

    リクルートの進捗状況
    ・横断調査群 〇〇例(目標:45例) (2023年12月27日現在)
    ・通常診療群 〇〇例(目標:15例) (2023年12月27日現在)

活動内容

  • 必要に応じて、東京大学医学部附属病院精神神経科で行われている専門医療プログラムや検査等に患者さんを紹介いたします。
  • 診断や治療方針が定まったのち、ネットワーク参加医療機関に逆紹介し、一致した方針で安心して継続医療を受けることができます。
  • 東京大学医学部附属病院精神神経科で行われている臨床研究等に任意で参加いただくことにより、新しい診断・治療法の開発に結びつき、ひいては精神科医療の質の格段の向上につながることが期待されます。

東京大学医学部附属病院
専門部門・プログラム

こころのリスク外来
こころのリスク状態とは、思春期のこころの不調から統合失調症などのこころの病気になるリスクが高まっている状態です。「こころのリスク外来」では、こうしたリスクについて丁寧に診察を行い、リスクが高いと思われる方へ適切な早期支援を行い、よりよい回復を目指します。
AYA世代センター
精神神経科・AYA世代センターは、10代~20代(広く30代までを含むこともある)にあたるAYA(Adolescent and Young Adult: AYA)世代に特化したセンターです。当事者一人一人の希望や目標を考慮した治療や支援を行い、当事者の症状と生活を改善することを目的としています。
リカバリーセンター
うつ病等で治療中の患者さんを対象に、心理療法と身体活動の両面からアシストし、医学的な症状改善から実際の社会参加へ橋渡しする外来プログラム「リカバリープログラム」を行っています。
精神科デイホスピタル
厚生労働省の大規模デイケアに認可されている施設です。集団活動を通して就労や就学などリカバリーするための準備をしています。心の病によって生活に不自由を感じている方が、リカバリーを目指して利用しています。
こころの発達診療部
こころの発達診療部では、自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、チック症など、さまざまな発達障害をもつ方々の診療を行っています。複数の児童精神科医と心理職が診療に当たっています。

成果

統合失調症患者に対するベタインの効果を解明

東京大学医学部附属病院精神神経科とUT-CRIP参加機関とで連携して臨床試験を行い、ベタインが統合失調症の陽性症状を改善することを明らかにしました。本研究は米国科学誌「Schizophrenia Research」に掲載されました。

・論文情報

Betaine supplementation improves positive symptoms in schizophrenia.
Kirihara K, Fujioka M, Suga M, Kondo S, Ichihashi K, Koshiyama D, Morita K,
Ikegame T, Tada M, Araki T, Jinde S, Taniguchi K, Hosokawa T, Sugishita K,
Dogan S, Marumo K, Itokawa M, Kasai K.
Schizophr Res. 2022 Dec;250:120-122.
Betaine supplementation improves positive symptoms in schizophrenia

・UT-CRIPからの共著者

谷口和樹(東大宮メンタルクリニック)
細川大雅(ストレスケア東京上野駅前クリニック)
杉下和行(王子こころのクリニック)
道願慎次郎(東陽町こころのクリニック)
丸茂 浩平(本郷東大前こころのクリニック)